カラーズ

N・マンデラのように
キング牧師のように
M・ガンディーのように
絵を描きたい

ブンデスリーガのライプチヒで行われたイプチヒ対レーバークーゼン戦で、観戦していた日本人の団体客が球技場から追い出された。「日本人なので新型コロナウイルスに感染している可能性がある」との理由だったという。2日後、クラブ側は式ツイッター上で「間違いを謝罪し、償いたい」とのコメントを出したとのこと。
14世紀や17世紀のペストと違い、交通機関の発達した現代社会では、コロナウイルスは瞬く間に全世界に広がっていく。
ネオリベ社会は国境を越え、欲望を肥大化させ、階級格差と貧困を生み出したように、コロナウイルスは国境を越え、感染を拡大し、差別や偏見を生み出した。感染源は中国の誰よりも安いモノしか食べなければならない貧困層で、誰よりも安い交通手段を使用しなければならない出稼ぎ労働者によって中国全土に拡大した。そして、中国に依存した国々が次から次へと感染していった。日本や韓国は中国人観光客に依存し、イタリアはファッション産業を賃金の安い中国人の労働力に依存し、イランは武器や兵器の輸入に依存している為の爆発的な拡大というわけだ。欲望はカネとモノを集めるように、コロナウイルスも集めてしまう。コロナウイルスは現代社会の暗部をはっきりと炙り出したのかもしれない。

マスクがない
トイレットペーパーがない
PCR検査が受けられない
あるのは人間の欲望だけ

2019年 ラグビーワールドカップ 日本大会で優勝した南アフリカ代表のシヤ・コリシ主将のスピーチが教えてくれたもの。
We come from different backgrounds, different races and we came with one goal and wanted to achieve it. I really hope that we have done it for South Africa to show that we can pull together if we want to achieve something
(僕たちは異なるバックグラウンド、異なる人種が集まったがチームだったが、一つの目標を持ってまとまり、優勝したいと思っていた。それを南アフリカに示せていたら本当にうれしい。何かを成し遂げたいと思えば、協力し合えるということを(訳:井津川倫子))
南アフリカ代表は、環境も宗教も民族も異なっている選手が集まっているチームだ。デコボコなピースが組み合うからこそ強力なパズルが出来上がるように、最強のチームとなって優勝という最高の結果を残した。
初めて決勝トーナメントに進出した日本代表も、7カ国出身の選手たちが集まったデコボコのチームだ。彼らが教えてくれたのは「ONE TEAM」という精神。その「ONE TEAM」が最も発揮されたのが、スコットランド戦の7点差まで追い上げられたラスト25分だ。バラバラになりかけたチームが、ひとつの積極的なプレーがきっかけとなって全員が同じ絵を見れたという。後に、ピーター・ラブスカフ二選手は「バラバラではなく全員が互い必要としていた。信じること自分を信じること信じれば向かっていく姿勢に変わるものです」と語り、福岡堅樹選手は「信じきって自分の役割を果たすことをみんながやりきればそれがワンチーム。本当に強い力を生むということがみんなにも伝わった。社会で生きていく上でそれができるかどうかというのは本当にみんなが理想としているところだと思う」と語った。
そして、敗れたスコットランド代表HCのラウンセンドは「日本代表から感じたのは互いの信頼、キャプテンへの信頼、ひとつひとつのプレーへの信頼。個人だけでなくチームとしての信頼、互いを信頼する強さ。ラグビーに大事なものを思い出させてくれた」と語り、日本代表に賛辞を贈った。

白エンピツが泣いている
黒エンピツが泣いている
黄エンピツが泣いている
絵が描けないと

私たちは危機的状況に陥ったら、多面的で多重的な世界の見方を許容しない。むしろ単純化する。簡略化する。二元化する。こうして世界の矮小化が進行する。そこに現れるのは、単色で扁平な世界だ。
日本とスコットランドの選手たちは、少なくともラスト25分間は敵と戦っていたのではなく、仲間を信じる気持ちや苦しくても決して逃げない気持ちなど、自分自身と戦っていたのだと思う。両チームの選手一人ひとりの死力を尽くしたタックル数がそれを証明している。私たちは彼らのように同じ絵を見る事が出来るだろうか。
私たちは今、いったい「何」と戦っているのだろう・・・。

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